同じカクテルでもアルコール度数が違う理由  BLOG

2015.04.26

同じカクテルでもアルコール度数が違う理由

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皆さん、こんにちは。

4MIX COCKTAILです。

 

 

飲食店でカクテルを飲んでいるときに 「カクテルの度数って何度あるの?」

なんて疑問がわく方もいるのでないでしょうか?

 

カクテルはそれぞれ種類によってアルコール度数は違います。

しかし、同じカクテルでさえアルコール度数が違ってくる理由があります。

 

以前、「カクテルのアルコール度数の計算方法」についてお伝え致しましたが、

今回は更に計算する上で、考慮するべき重要なポイントをご紹介します。

これを知ることでアルコール度数が違ってくる理由を知ることができます。

 

 

 

 

 同じカクテルでも度数が違うとは?

 

 

まずは前回のおさらいをしたいと思います。

下記の計算式を使い、ホワイトレディを例にしてアルコール度数の計算をしました。

 

alcimg03

 

 

 

 

■ホワイトレディに使用する材料の詳細レシピ■

 

「材料A.ジン」

ドライ・ジン 30ml

アルコール度数40%

※ジンの銘柄はビフィーターを使用

 

 

「材料B. ホワイトキュラソー」

ホワイトキュラソー 15ml

アルコール度数40%

※ホワイトキュラソーの銘柄はコアントローを使用

 

 

「材料C. レモンジュース」

レモンジュース 15ml

アルコール度数0%

 

 

 

計算式にホワイトレディのレシピをあてはめると・・・

 

材料A(30ml×40%) + 材料B(15ml×40%) + 材料C(15ml×0%)

—————————————————————————————

材料A.B.C(30ml+15ml+15ml) + α

 

 

↓ ↓ ↓

 

12(A)+6(B)+0(C)

————————– = 0.3

60ml  +α

 

 

0.3 × 100 = 約30%(30度)

 

 

 

このようにホワイトレディのアルコール度数は約30度とわかりました。

 

しかし、「必ずしもホワイトレディのアルコール度数が30度であるとは限りません」と、前回のブログでお伝えしました。

 

その理由は、度数の計算をする上で考慮するべきポイントがあるからです。

それが、前述の計算式にある+αの部分と、その他の要素です。

 

 

 

 

計算する上で考慮するべき3つのポイントとは?

 

以下のポイントによって、同じカクテルでもアルコール度数は変わってきます。

 

1.氷の溶け具合を考慮する
2.同じジンでも度数の異なる銘柄を使用
3.使用するお酒の分量

 

 

 

 

【1.】 氷の溶け具合を考慮する

 

計算式の図をご覧になって頂くと、

使用した各材料を合計した分量 + α 

とあります。

 

この+αの部分は、氷の溶け具合を考慮しています。

 

 

氷の溶け具合というのは、

 

・バーテンダーがカクテルシェイカーでシェイクしたとき

・ミキシンググラスでカクテルをステアして作るとき

・グラスで直接、材料を混ぜて作るとき

・グラスに氷が入ってからカクテルを仕上げるまでのスピード能力

 

これらによって溶ける氷の分量を入れて計算するということです。

 

溶ける氷の分量を考慮して計算する場合の基準を10mlとします。

 

 

 

従って、ホワイトレディの計算式に

溶ける氷の量を考慮して計算すると・・・

 

 

12+6+0

————————– = 0.25

60ml  +10ml

 

 

0.25 × 100 = 約25%(25度)

 

ホワイトレディのアルコール度数は約30度から約25度となりました。

 

 

しかし、カクテルを作るのに時間が掛かったり、シェイクをやり過ぎると

氷の溶ける量はさらに多くなりますので、

その分カクテルが水っぽくなるだけでなくアルコール度数も違ってきます。

 

 

 

 

【2.】同じジンでも度数の異なる銘柄を使用

 

こちらも考慮しておくべきことなのですが、

例えば、同じジンでも度数の異なる銘柄を使うことでそのカクテルの度数も違ってきます。

 

カクテルの本やネットで調べて、そのカクテルの度数がわかったとしても、

それは目安程度にしかなりません。

なぜなら、実際お店で使われるお酒の銘柄が、

レシピ本に載っているお酒と同じ銘柄とは限らないからです。

 

またジンという製品でも、そのジンによってそれぞれ度数が違うことがあります。

ですからマティーニでも使用するジンの度数によって、

そのマティーニのアルコール度数が違ってきます。

 

 

 

 

では、ホワイトレディでご説明しますと・・・

 

例えばジンの銘柄を、

アルコール度数40度のビフィーターから、47.3度あるタンカレーに変えて計算すると、

ホワイトレディのアルコール度数は約33度になります。

(※氷の溶ける量は含まず)

 

 

↓ ↓ ↓

 

<ドライ・ジンの銘柄を変えた場合>

 

ビフィータ30ml × ビフィーターの度数40%= 12

タンカレー30ml × タンカレーの度数47.3%= 14.19

 

度数を算出すると・・・

 

14.19+6+0

————————– = 約0.33

60ml   + α

 

0.33 × 100 = 約33%(33度)

 

 

 

 

【3.】 使用するお酒の分量

 

カクテルのアルコール度数は、使用するお酒の分量によっても変わります。

 

 

例えば先程のホワイトレディのレシピを下記のように分量を変更してみますと・・・

 

ドライ・ジン 30ml → 40ml

ホワイトキュラソー 15ml → 10ml

レモンジュース 15ml→ 10ml

 

 

 

材料A(40ml×40%) + 材料B(10ml×40%) + 材料C(10ml×0%)

—————————————————————————————

材料A.B.C(40ml+10ml+10ml) + α

 

 

↓ ↓ ↓

 

16ml+4ml+0ml

————————– = 0.33

60ml  + α

 

 

0.33 × 100 = 約33%(33度)

 

 

分量を変えるだけで30度から33度になりました。(※氷の溶け具合は考慮せず)

 

 

 

 

最後に

 

いかがだったでしょうか?

 

 

実際、好んで飲んでいたカクテルのアルコール度数について

全く気にしていなかったという方もお見えになると思いますが、

同じカクテルでもアルコール度数が違ってくる理由を

ホワイトレディを例に挙げ、ご説明させていただきました。

 

 

今回、ご紹介致しましたカクテルの度数を計算する方法については、

普段、使う機会はあまりないのですが

ご興味がある方は実際に計算してみてくださいね♪

 

 

 

それでは、また。

 

今後とも、4MIX COCKTAILをどうぞ、よろしくお願い致します。

photo by: SF Chefs

 

 

 

 

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2015年4月26日 14:08 カテゴリー: BAR講座

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