モスコミュール -カクテルレシピのノウハウ-  BLOG

2015.06.20

モスコミュール -カクテルレシピのノウハウ-

Pocket

 

 

皆さん、こんにちは。

4MIX COCKTAILです。

 

 

今回は、「モスコミュール」のカクテルレシピをご紹介します。

 

 

スタンダードカクテルの中でも人気のあるカクテルがモスコミュールです。

アルコールのお酒はウォッカのみを使用して、

シンプルにライムジュースに甘めのジンジャエールで満たしていくのが

お馴染みとなっているカクテルです。

 

モスコミュールの作り方もビルドでつくるため難しくはなく、

味わいはさっぱりとして人気です。

モスコミュールのアルコール度数は約12~15度ほどとなります。

 

 

ウォッカベースのモスコミュール (Moscow Mule)

 

このカクテルは、ウォッカベースとなっています。

 

モスコミュールのレシピは一般的にジンジャーエールを使用することが多いのですが、

ウィルキンソンのジンジャエールのように、辛口と甘口の2種類タイプがあり、

どちらを使うかで味わいも変わります。

 

 

また本来、モスコミュールの作り方はジンジャービアを使用するレシピが正式でした。

ジンジャービアとは、生姜と糖分に酵母を加えて発酵させて作ったもので、

生姜が持つ本来の辛さに風味が強いのが特徴です。

 

しかし当時の日本ではこのジンジャービアは入手しづらかったため、

その代替品としてジンジャエールが使われたのが今となっては一般的です。

 

また、もう一つの特徴としてグラスではなく銅製のマグカップを使用していました。

銅製マグカップは熱伝導の伝わりが良いので冷たいドリンクをさらに美味しくします。

喫茶店ではアイスコーヒーを入れて提供されるお店もありますね。

 

 

 

 モスコミュールのカクテル名の由来とは?

 

モスコミュールは英語で「Moscow Mule」と綴ります。

 

モスコ(Moscow)は、ロシアの首都である「モスクワ」という意味です。

ミュール(Mule)は、メスのロバとオスの馬の間に生まれた動物のラバ(ミュール)です。

 

つまり、この2つの意味でつくられた造語で、

モスコミュールは「モスクワのラバ」という意味になります。

 

 

さらに紐解くと・・・

モスコミュールの名前の由来ですが、

 

 

このカクテルはロシアが原産国のウォッカを使用します。

そのためロシアの首都であるモスクワをウォッカで表現しています。

 

また、ラバ(ミュール)は後ろ足で蹴るキック力が強い動物であることから、

お酒の持つ度数の強さを「キック」と表現されるため、

モスコミュールと名付けられた語源として、

「ラバに蹴られたくらい強いウォッカベースのカクテル」という意味があります。

 

 

 

スタンダードカクテルになった3つの諸説

 

モスコミュールはアメリカ生まれのカクテルです。

しかし考案された諸説は3つあり、実に面白いエピソードがあります。

 

 

 

「諸説1」

 

1940年代アメリカのハリウッドに店舗を構えるレストラン「Cock’n’ Bull コックンブル」のジャック・モーガン氏によって考案されたカクテルがモスコミュールです。

 

 

イギリスでは夏の風物詩といわれる「ピムス Pimm’s」というリキュールがあります。

そのリキュールを使った「ピムズカップ」というカクテルのために

ジャック・モーガン氏はジンジャービアを大量に仕入れました。

 

しかし、売れるどころかジンジャービアが大量に残ってしまったため、

頭を悩ませたジャック・モーガン氏が、その在庫を減らすために考案したとされます。

 

また同時期にジャック・モーガン氏の友人が銅製のマグカップが売れないで困っていたところ、モスコミュールとして売り出すことを提案しました。

するとやがて人気に火がつき、広まっていったとされます。

 

 

 

「諸説2」

 

当時、ウォッカ市場で遅れをとっていた西ヨーロッパで初のウォッカメーカーである

ヒューブライン社のスミノフ(スミノフ※現ディアジオ社)が、

ブランドの認知度を高めるためにキャンペーンを考案しました。

 

それが、スミノフウォッカで作るモスコミュールを利用した販売促進のキャンペーンです。

 

そしてその頃、同時に銅製マグカップの販売促進を考えていたメーカーと組んで

まずはニューヨークのBarに売り込み、その後広まっていったとされます。

 

広めた戦略はポラロイドカメラによるもので、当時にしてはユニークな手法を使いました。

まずはモスコミュールをバーテンダーに作ってもらい、

それをポラロイドカメラで撮影した写真を他店に持っていく先々で、

「今流行っているカクテル」だと口コミで話題になるよう演出して効果をもたらしました。

 

販売促進の効果もあり、今でこそウォッカブランドの中では有名となったスミノフです。

 

 

 

「諸説3」

 

3つ目の諸説は、前述で登場したジャック・モーガン氏とヒューブライン社が

お互いに手を組んで広まったという説があります。

 

 

 

By: Thomas Duff

 

 

 

 モスコミュールの作り方について

 

このカクテルのポイントはジンジャエールの味わいです。

ジンジャエールといっても様々な銘柄があるため、

どのジンジャエールで仕上げるかによってモスコミュールの味わいが違ってきます。

 

 

 

【用意するもの】

  • ウォッカ
  • ジンジャエール (代表銘柄ウィルキンソン)
  • フレッシュライム(市販のライムジュースでもOK)
  • コリンズグラス (またはタンブラーグラス、銅製マグカップ
  • バースプーン (無ければスプーンで代用)
  • メジャーカップ(無ければ計量カップで代用)

 

 

 

 

【作り方のレシピ】

材料をグラスに入れて直接作ります。(ビルドという作り方)

 

 

  1. 生ライムを1/8カットか1/4カットを絞りグラスに落とします。
  2. ウォッカを45ml注ぎます。
  3. グラスに氷を入れていきます。 ※氷を先に入れてもOK
  4. ジンジャーエールを適量注ぎます。
  5. バースプーンをグラスの底から氷を1~2回持ち上げるように軽く混ぜます。
  6. 出来上がり。

 

 

 

※グラスのサイズによって分量は調整してください。

 

※お好みでスティック状のきゅうりを入れ、風味づけとして使用されます。

これは、イタリアをはじめヨーロッパでは一般的に添えられています。

 

 

 

さらに美味しく楽しむ方法!

 

1. ウォッカやジンジャエールの材料は予め冷やしておくと良いでしょう。

 

2. ジンジャエールは辛口や甘口の他、ジンジャービアなどお好みの味で。

 

3. 市販のライムジュースより、フレッシュライム(生絞り)を使うと一層おいしくなります。

 

 

 

【モスコミュールからのバリエーション】

 

・ウォッカをジンに変えてライムジュースをレモンジュースにすると、

  「マミーズシスター」という名のカクテルに!

 

・ウォッカをラムに変えてライムジュースをレモンジュースにすると、

  「スージーテイラー」という名のカクテルに!

 

・ウォッカをスコッチウィスキーに変えると「マミーテーラー」に!

 

・ウォッカをテキーラに変えると 「メキシカンミュール」に!

 

・ウォッカを除くと「サラトガクーラー」というノンアルコールカクテルに!

 

 

最後に

 

このモスコミュールはBarによって、レシピはホントに様々です。

こだわったBARになりますと市販のジンジャエールは使用せずに

ジンジャービアや生姜のしぼり汁を使用したり、

またはウォッカに生姜を漬け込んだものを使用します。

 

それだけモスコミュールもこだわりだすと奥深いカクテルとなります。

 

 

今回はカクテルのモスコミュールをご紹介いたしました。

それでは、また。

 

photo by: Thomas Duff

 

Pocket

SPONSORED LINK

BIRDY.新カクテルシェーカー

2015年6月20日 20:45 カテゴリー: カクテル

  SPONSORED LINK

アーカイブ