【 4MIX COCKTAIL 】 BLOG

2017.05.11

スプモーニ -カクテルレシピのノウハウ-

 

 

皆さん、こんにちは。

4MIX COCKTAILです。

 

 

今回は、「スプモーニ」のカクテルレシピをご紹介します。

 

 

スプモーニは薬草系リキュールのカンパリをベースに、

グレープフルーツジュースとトニックウォーターで作るロングドリンクです。

 

スプモーニの味わいは、ほどよい苦味にさっぱりとした炭酸系のカクテルです。

初めてカンパリを口にしたとき、そのほろ苦さに驚くかもしれませんが

グレープフルーツジュースとトニックウォーターで割ることで飲みやすくなります。

 

スプモーニのアルコール度数は約5~7度でカクテルの中では低めでお薦めです。

 

 

リキュールベースのスプモーニ (Spumoni)

 

このカクテルは、リキュールベースとなっています。

 

スプモーニは同じカンパリを使ったカクテルの

「カンパリグレープフルーツ」にトニックウォーターを足したバージョンのカクテルです。

 

カンパリは1860年にイタリアのミラノで誕生した薬草系リキュールですが、

イタリアは特にハーブや薬草系を使った苦味のあるリキュールが多くあります。

 

同じ薬草系(ハーブ系)リキュールを挙げますと、

イエーガーマイスター、フェルネットブランカ、チナールなどがあり、

どれも苦味が特徴的なリキュールのお酒として知られています。

 

スプモーニは男女問わず人気のあるカクテルです。

 

「甘いカクテルがどうしても苦手」という方には、

人気のあるジントニックやスプモーニがお薦めとなりますが、

 

カンパリ自体、柑橘系のジュースとの相性は良いので

そのままオレンジジュースやグレープフルーツジュースで割るのがお薦めです。

カクテルに興味がある方の最初の入口として飲まれてみても良いと思います。

 

 スプモーニのカクテル名の由来とは?

 

スプモーニはイタリアで生まれたカクテルです。

 

スプモーニという名前の由来は、

イタリア語のスプマーレ(SPUMARE)からきています。

スプマーレとは「泡立つ」という意味です。

 

その「泡立つ」という様子を表現しているものとして

スプモーニに使われるトニックウォーターの炭酸の泡から連想されて

カクテル名へと繋がっているのではないでしょうか。

 

ただスプモーニはカクテルの名前ですが

イタリアではスプモーニは「アイスクリーム」のことを指しています。
これはスプモーネと呼ばれたりもします。

 

イタリア語でスプモーネ(Spumone)は単数形で、

スプモーネの複数形をスプモーニ(Spumoni)と言います。

 

スプモーネはイタリアの伝統的なアイスクリームで

それぞれ色や風味といった種類の異なるアイスクリームを3つほど重ね、

その重ねた層の中に、さくらんぼ等の果物やナッツを加えて作られます。

また、泡立てたホイップクリームを混ぜ合わせることもあります。

 

これがカクテルのスプモーニの語源となっているかは定かではありません。

 

 スプモーニの作り方について

スプモーニのレシピは3つの材料だけで簡単に作れます。

 

作り方はカンパリとグレープフルーツジュースに、

最後はトニックウォーターで割って仕上げるカクテルですが、

カンパリとグレープフルーツジュースの分量を1:1の割合にした場合、

カンパリの苦味が若干主張しますのでグレープフルーツジュースの量で調整します。

 

 

【用意するもの】

  • カンパリリキュール
  • グレープフルーツジュース (フレッシュでも可)
  • トニックウォーター
  • タンブラーグラス (またはコリンズグラス)
  • バースプーン (スプーンで代用可)
  • メジャーカップ(計量カップで代用可)

 

 

【作り方のレシピ】

材料をグラスに入れて直接作ります。(ビルドという作り方)

 

  1. タンブラーグラスに氷を入れます。
  2. カンパリを30ml注ぎます。
  3. グレープフルーツジュースを45ml注ぎます。
  4. 2つの材料を軽く混ぜます。
  5. 次にトニックウォーターを適量注ぎます。
  6. 1~2回ステアして出来上がり。

 

使うグラスのサイズによって、同じ分量で作っても味わいにばらつきがでますので注意してください。

 

 

■ スプモーニを作るときのポイント ■

スプモーニを作る上でポイントになるのは

カンパリリキュールの味わいをどこまで出すかです。

 

カンパリは他の甘いリキュールとは違い、ほろ苦さを感じるリキュールです。

苦味を感じたいのか、または少し苦味を和らげたいのか

それぞれ味わいの好みに合わせて分量の比率を変える必要があります。

 

トニックウォーターと合わせたときに、思うような味わいに近づけられるか

その点をポイントにおいて作っていきます。

 

カクテル本などで紹介されるレシピによっては、

カンパリとグレープフルーツジュースの割合がそれぞれ異なります。

・30ml:30ml

・30ml:45ml

・30ml:60ml

 

上記のようにカンパリリキュール30mlの分量に対して、

グレープフルーツジュースをどれくらいの量を入れるかによって

カンパリ自体の味わいの感じ方が異なってきます。

 

飲みやすくする場合はグレープフルーツジュースと

トニックウォーターでうまくバランスを取って仕上げます。

 

 

さらに美味しく楽しむ方法!

 

1. 材料は予め冷やしておくと良いでしょう。

2. グレープフルーツを絞りフレッシュジュースで仕上げると一層楽しめます。

 

※材料について

グレープフルーツジュースは市販されているメーカーによって酸味の感じ方が違います。

また生のグレープフルーツから絞った果汁も、産地や完熟度の違いによって酸味の感じ方が異なってきます。

 

これはトニックウォーターにも言える事で、

やはりメーカーによって甘味や苦味の感じ方が違います。

 

カクテルを作り慣れていないときは、素材の特徴まであまり深く考える必要はありませんが

こだわりを持って作ってみたいときは、このような点を踏まえることで、

自分好みの美味しいスプモーニに近づけることができます。

 

 

【スプモーニからのバリエーション】

下記は、スプモーニのレシピから一部の材料を変えると他のカクテルになります。

 

■ グレープフルーツジュースとトニックウォータはそのままで

<カンパリだけを変更する>

 

・テキーラに変えると「パロマ」

・ラムに変えると「ソルクバーノ」

・ディタ(ライチリキュール)に変えると「ディタモーニ」

 

■ カンパリはそのままで

<グレープフルーツジュース&トニックウォーターを変更する>

 

・オレンジジュースに変えると「カンパリオレンジ」

・ソーダ(炭酸水)に変えると「カンパリソーダ」

・スイートベルモットとソーダに変えると「アメリカーノ

・ジンとスイートベルモットに変えると「ネグローニ

・ドライベルモットとライウィスキーに変えると「オールドパル」

・ビールに変えると「カンパリビア」

・ウォッカに変えると「ゼウス」

 

 

最後に

スプモーニに使うお酒はカンパリのみですが、

カンパリだけをシェイクすると「シェカラート」というカクテルになります。

 

そのカンパリには容量の異なるサイズのボトルがあります。

1000ml、750ml、375ml、200ml

それぞれの用途に合わせて容量の違うものがありますので非常に便利なリキュールです。

 

カクテル作りを始めたい方は少量サイズから始めてみてはいかがでしょうか。

 

今回はカクテルのスプモーニをご紹介いたしました。

それでは、また。

 

photo by: Abhisek Sarda

 

2017年5月11日 16:00 カテゴリー: カクテル

2017.05.01

オーセンティックバーとショットバーの違いとは

 

皆さん、こんにちは。

4MIX COCKTAILです。

 

 

バーにはオーセンティックバーと呼ばれるBARがあると

こちらの「オーセンティックバーについて BAR入門」でお話しました。

 

そのオーセンティックバーと似たタイプで「ショットバー」と呼ばれるバーがあります。

どちらも同じバーですが「ショットバー」の方が馴染みがあるかもしれません。

 

ただ初めに同じバーでもオーセンティックバーやショットバーと聞いて、

何が違うの?と疑問に思う方もいるかと思います。

 

そこで今回はオーセンティックバーとショットバーの違いについて説明したいと思います。

 

 

 

 オーセンティックバーとショットバーの違い

 

オーセンティックバーとショットバーとは一体、どんなバーなのか?

 

その違いについて簡単に説明しますが、

ショットバーでもガールズバーのような形態もショットバーの分類に入ります。

 

ただここでは少し話がややこしくなるため、

同じショットバーでも女性との会話がメインのお店ではなく

専門的な洋酒などが揃い、お酒の知識、カクテル製作に高い技能を持つ

バーテンダーの所属するショットバーを前提とさせて頂きます。

 

 

■ オーセンティックバー ■

オーセンティックバーはお酒をメインとして、そこにカクテルを作る技能や

お酒の知識を持ち合わせたバーテンダーが所属している本格的なBARです。

ですから「BAR」と名の付くバーの中でも王道と言えます。

 

オーセンティックと付いた「本物の」という意味が示しているとおり

ジャケットやベストを着用したバーテンダーの立ち振る舞いから

使用する氷やグラス、また旬の果物を使ったカクテルといったものに

こだわりが見え、重厚で落ち着いた雰囲気の中でお酒を楽しむことができます。

 

 

 

■ ショットバー ■

ショットバーはウィスキーやカクテルなど

1杯(ワン・ショット)からお酒を注文できるシステムのBARです。

※正式には「ワンショットバー」と言う。

 

ショットバーはボトル注文ではなく(ボトルキープを必要とせずに)

お酒を量り売りするシステムで、1杯単位から楽しめるお店を指していますので、

これはオーセンティックバーにも当てはまることです。

ちなみにホテルのバーではウィスキーの銘酒などボトルキープするシステムもあります。

 

その昔、日本ではバーと呼ばれるお店は、

今のようにバーテンダーがシェーカーを振ってカクテルを作るような場所ではなく

カウンター越しでホステスがお客様を接客する場所でした。

 

そこで提供するお酒は主にボトルキープ制のシステムでしたが、

グラス1杯からカジュアルに楽しめるショットバーが生まれてきたことで

区別されるようになったとされています。

 

 

どちらかと言えばショットバーはオーセンティックバーよりはカジュアルにしたバーと一般的には言われています。

 

 

 オーセンティックバーとショットバーの現在

 

オーセンティックバーとショットバーの違いについて触れましたが、

「BAR」と言っても近年、「〇〇バー」と呼ばれる様々なコンセプトのバーが多様化したことで、オーセンティックバーやショットバーといったように細分化された形となっています。

 

ただ実際、その違いについて特に現在では、

オーセンティックバーとショットバーとの境目がなくなってきています。

なぜなら明確な定義として分けることができない理由があります。

 

ショットバーにも技能を持ったバーテンダーは在籍していますし、

本格派と呼ばれるオーセンティックバーですが、ショットバーでも本格派なBARは多くあります。

 

また、格式高く静かな雰囲気を持つオーセンティックバーもあれば、

わりとカジュアルな雰囲気を持つオーセンティックバーもあるということです。

なので一言で表すと、ショットバーでもオーセンティック系のバーに近いとも言えます。

 

お店側が、オーセンティックバーと謳うか、ショットバーと謳うかにもよりますが

それだけ「オーセンティックバー」と「ショットバー」にも境目がなく、

現在ではオーセンティックバーとショットバーの明確な線引きが難しいといえます。

 

 

 最後に

BARを利用したいお客様の立場からすると、

お店の雰囲気、接客の質、洋酒の品揃え、値段などBARに求めるポイントが異なります。

 

オーセンティックバーにしろ、ショットバーにしろ、同じ表情をしたバーはありません。

それぞれがどこか違う個性、表情を持っているのがバーです。

相性の良いBARを見つけることで、その楽しみ方を知ることができるのではないでしょうか。

 

それではまた。

 

2017年5月1日 16:00 カテゴリー: BAR講座

2017.04.20

オーセンティックバーについて BAR入門

 

皆さん、こんにちは。

4MIX COCKTAILです。

 

 

バーには様々な形態の種類があります。

 

例えばこちらでご紹介した「バーの種類を知る BAR入門」の記事でも

ショットバーやダイニングバー等といったコンセプトの違う種類のバーが

いくつかあることをご紹介させて頂きました。

 

そして「〇〇バー」と呼ばれるBARが細分化されている中で、

オーセンティックバーと呼ばれるバーがあるのをご存知でしょうか?

 

バーについてあまり詳しくない方にとって、

「〇〇バー」と名前の付いた現状を考えるとオーセンティックバーと聞いて

それが、どんなバーなのか疑問に思うのではないでしょうか。

 

そこで今回はオーセンティックバーについてご説明していきます。

 

 

 

オーセンティックバーとは?

 

属に言われるオーセンティックバーとは1つのバーのスタイルです。

格式ある正統なバーという意味合いでオーセンティックバーと呼ばれます。

 

オーセンティック(Authentic)には「本物の」「信頼のおける」といった意味があり、

「伝統的なBAR」「正統派BAR」「格式高いBAR」などと表現されることがあります。

 

つまり信頼のおける本格的なBARを専門として

その伝統的なしきたりを受け継いだスタイルのバーとも言えます。

 

オーセンティックバーはどんなバー?

 

オーセンティックバーについて何となく、その意味合いが分かって頂けたと思います。

では具体的にオーセンティックバーとは、どういったバーなのかお話を致します。

 

くだけた雰囲気でカジュアルなバーとは反対に、

オーセンティックバーは重厚な雰囲気に控えめな照明で落ち着いた空間です。

そのため、静かな雰囲気の中で会話やお酒を楽しむことができます。

 

バーの規模にもよりますが、

カウンタ席だけのバーであったり、ソファー席を設けているバーもあります。

またオーセンティックバーの空間を語る上で欠かせないのが「バックバー」です。

「バックバー」とは、お酒を置く棚のことで「酒棚」と呼びます。

 

バックバーにはウィスキーやリキュールといった多くのボトルがずらっと並び、

他のお店ではお目に掛かれないような年代物のウィスキーや

そこでしか飲めないマニアックな洋酒を揃えているバーもあります。

 

オーセンティックバーはカクテルのレシピにしても、お酒の品揃えにしても
グラスや氷といった1つ1つの細かな部分にこだわりが垣間見えます。

そして、正統派のバーと呼ばれるだけあってバーテンダーの存在も忘れることはできません。

 

このようなバーにはプロフェッショナルなバーテンダーが多く所属しているのも特徴です。

言い換えれば、お酒の専門的な知識や接客の距離感、

カクテルを作る上で必要なシェイカーやミキシンググラスなど

調合する技術をもったバーテンダーがいるのもオーセンティックバーの特徴です。

 

オーセンティックバーの特徴

前述したようにオーセンティックバーについてある程度、イメージできたでしょうか。

バーの中でもオーセンティックバーには、いくつかの特徴や雰囲気があります。

 

下記のように一概にあてはまるわけでもありませんが、

最後にオーセンティックバーの特徴をそれぞれまとめてみたいと思います。

 

 

 【1.バーテンダー】

・白いジャケットやベストを着用して身なりを整えている制服

・カクテルコンペで賞を受賞、または出場経験のあるバーテンダーが所属

・お酒の知識や専門技術を持ったバーテンダーが所属

・シェーカーを振る技術、ボトルやグラスの扱い方が備わっている

・フルーツやハーブなど材料の扱い方に知識がある

・お酒を作る姿勢や指先にまで神経を使っている

・お客様との会話、丁寧な接客など距離感を心得ている

など

 

【2.空間】

・静かで落ち着いた照明の明るさで大人の雰囲気

・重厚な雰囲気の内装

・規則正しくお酒の並んだバックバー(酒棚)

・一枚板のカウンターがある

・ジャズなど控えめな曲調が流れているBGM

・ドレスコードや人数制限、チャージ料がある

など

 

【3.こだわり】

・お酒の専門的な品揃え

・他にはない珍しい銘柄のスピリッツやウィスキーなどがある

・年代物、レアもの、入手困難のお酒がある

・グラスに対するこだわりを持っている

・氷に対するこだわりを持っている(製氷機ではない純氷、丸氷など)

・その季節の旬な果物でつくるフレッシュカクテル

など

 

【4.フード】

バーフードに関しては定番メニューはもちろんのこと

おつまみ程度のフードだけでなく、しっかりと食事の摂れるバーもあります。

またお酒との相性を考えたこだわりのあるフードを用意するバーもあります。

 

・合鴨やチーズなどの燻製系フード

・ミックスナッツやビーフジャーキーなど定番の乾き物

・チョコレート、干しぶどう、レーズンバターなどのおつまみ

・チーズや生ハム、ソーセージ、ピクルスの盛り合わせ

・フライドポテト、から揚げなどの揚げ物

・パスタ系やピザ

など

 

 

オーセンティックバーの特徴について何点か挙げてみましたが、

全てに当てはまる訳でもなく、参考程度にとどめて頂きたいと思います。

 

最近ではこのような特徴を持ったBARでも厳密な線引きをされているわけではない為

オーセンティックバーと呼べるBARの定義づけは非常に難しい部分があります。

 

それは、オーセンティックバーと名乗っていてもカジュアルな雰囲気さがあったり、

お酒だけではなくフードのメニューが充実していたりと

オーセンティックバーの中でも多様性があるからだといえます。

 

 

 

最後に

 

バーにあまり行かない方にとってオーセンティックバーに対するイメージは

格調が高い、敷居の高いというイメージがされがちです。

 

そういったイメージが先行しているせいか、

このようなオーセンティックバーに行くには「お酒の知識が必要なのでは・・」

「お酒が飲めないと入れないのでは・・・」と感じてしまう方もいるかと思います。

実際、そのような心配事は必要なくBARを利用できますのでご安心ください。

 

今回はオーセンティックバーについてお話を致しましたが、

どんなバーなのかお分かりいただけたでしょうか?

本格的なBARを楽しむなら、まずはオーセンティックバーはお薦めですよ♪

 

それではまた。

 

NEXT 「オーセンティックバーとショットバーの違いとは

 

 

2017年4月20日 16:55 カテゴリー: BAR講座

2017.03.22

ネグローニ -カクテルレシピのノウハウ-

 

 

皆さん、こんにちは。

4MIX COCKTAILです。

 

今回は、「ネグローニ」のカクテルレシピをご紹介します。

 

ネグローニは3種類のお酒だけで作るカクテルです。

相性の良いカンパリとスイートベルモットの組み合わせに、

ドライジンをベースにして作るロングドリンクです。

 

ネグローニの作り方は簡単でロックスタイルに仕上げます。

味わいはジンやベルモットの銘柄によって異なりますが

口当たりは強く、甘過ぎないカクテルを求めている方にはお薦めです。

 

ネグローニのアルコール度数は約26~29度でカクテルの中でやや強めです。

 

 

ジンベースのネグローニ (Negroni)

 

このカクテルは、ジンベースとなっています。

 

ネグローニに使われる3つの材料は全てお酒を使用するため、

アルコール度数はジュースや炭酸飲料で割るカクテルに比べ、

ロングドリンクの中では強めのカクテルになります。

 

ベルモットは主にイタリアかフランスが産地となりますが、

ネグローニが発祥した国を考えると、チンザノやマルティーニといった

イタリアのブランドメーカーを選んで作るのが良いと思います。

 

現在、ネグローニを作るときのレシピはほとんどが

ドライジン、カンパリ、スイートベルモットを同量づつ注ぎ、

グラスの中で直接作るのが通常の作り方となっていますが、
一説だと誕生した当初は、ネグローニをシェークして作っていたとされています。

 

 ネグローニのカクテル名の由来とは?

 

ネグローニは1920年頃に生まれた歴史の長いカクテルですが、

このネグローニのカクテルが誕生した場所は、
イタリアのフィレンツェにある「カフェ・カソーニ」です。

 

「カフェ・カソーニ」はその後、「ジャコーザ(GIACOSA)」と店名が変わり

2001年にはセレブ御用達のファッションブランドとして知られる

ロベルト・カヴァリの傘下になってからは

「カフェ・ジャコーザ・ロベルト・カヴァッリ」として営業をしています。

 

ストロッツィ宮殿の中にある同店は多くのブランドが軒を連ねる

トルナブオーニ通りに面した場所にあります。

 

 

ネグローニのカクテル名の由来は、

「カミーロ・ネグローニ伯爵(はくしゃく)」の名前から付けられています。

 

また、このカクテルに「ネグローニ」と名付けたのは、

「カフェ・カソーニ」のバーテンダーであったフォスコ・スカルセリ氏です。

 

 

■ ネグローニの発祥について ■

ネグローニは伯爵の名前から取ったという意味を知ったところで

次は、誕生した背景についてお話します。

 

当時「カフェ・カソーニ」の常連客であったカミーロ・ネグローニ伯爵は

元々、アメリカーノというカクテルを好んでいました。

しかし、これまで飲んでいたアメリカーノに飽きてしまった伯爵は

カソーニのバーテンダーにアメリカーノよりも強いカクテルとして

ソーダの代わりにジンを入れたレシピで注文したのが始まりです。

 

ただ、そのカクテルは伯爵のために提供されていたものだった為、

バーテンダーのフォスコ・スカルセリ氏は

そのカクテルに名前を付けることを伯爵から許可を頂き、
1962年に「ネグローニ」のレシピをメニューに公表しました。

 

それを機に伯爵が食前酒として飲まれていた専用のオリジナルカクテルが、

やがてネグローニとしてアメリカや日本でも、徐々に広まったとされています。

 

※一説では「アメリカーノのネグローニ伯爵風」と最初は呼ばれ、

いつしか「ネグローニ」と略して呼ばれるようになったとされています。

 

 

 ネグローニの作り方について

 

 

ネグローニで用意するレシピの材料は3つです。

全てお酒類で、ドライジン、カンパリ、スイートベルモットとなります。

作り方に関しては、材料を同じ分量で注いで作るため簡単に作れます。

 

ジンの銘柄にはゴードン、タンカレー、ビフィーター等がありますが、

それぞれジンごとに味わいの主張が異なるため、味わい方が違ってきます。

 

 

【用意するもの】

  • ドライ・ジン
  • カンパリリキュール
  • スイートベルモット(チンザノロッソなど)
  • ロックグラス (※オールドファッションドグラス)
  • バースプーン (マドラーやスプーンで代用可)
  • メジャーカップ(計量カップで代用可)

 

 

【作り方のレシピ】

材料をグラスに入れて直接作ります。(ビルドという作り方)

 

  1. ロックグラスに氷を入れます。
  2. ドライ・ジンを30ml注ぎます。
  3. カンパリを30ml注ぎます。
  4. スイートベルモットを30ml注ぎます。
  5. 材料をステアします(混ぜる)。
  6. オレンジスライスを入れて出来上がり。

 

※オレンジスライスの代用にオレンジジュースを少量垂らしてもOK

※オレンジピール(オレンジの皮)を絞り、グラスに落とすレシピもあります。

 

※ネグローニ発祥の店舗ではロックグラスに、

オレンジスライスを入れて最後にマドラーを添えます。

また、ネグローニは伯爵の姿が描かれた専用のグラスで提供されています。

 

 

■ ネグローニを作るときのポイント ■

ネグローニの作り方は基本的にビルドと呼ばれる技法で作りますが、

発祥地でもあるフィレンツェの店舗で当初作っていたように
材料を「シェイク」して仕上げる作り方もあります。

 

もしショートカクテルにアレンジして仕上げる場合、

各材料を同じ量で注ぎますが、カクテルグラスのサイズによっては

30mlから20mlの分量に変更して作ります。

 

また3つのお酒の持ち味を生かすならミキシンググラスで作ることで、

まろやかさに仕上げるシェイクとは違い、素材の強さをそのまま残すことができます。

 

 

さらに美味しく楽しむ方法!

 

1. 使用する材料は予め冷やしておくと良いでしょう。

2. よりビターな味で楽しみたい場合はアンゴスチュラビターズを2滴ほど垂らします。

3. 辛口で楽しむ場合はジン30ml、カンパリ・ベルモットを各15mlの分量で♪

 

 

「ネグローニ伯爵のレシピで楽しむ」

ネグローニが考案された発祥地のお店で、

当初、ネグローニ伯爵が飲んでいたレシピです。

 

・ドライジン 30ml

・カンパリ  30ml

・スイートベルモット(マルティーニロッソ) 30ml

・炭酸水(サンぺレグリノ) 15ml

ロックグラスにオレンジスライスを入れて、レモンの皮をツイスト(絞る)。

 

カンパリの特徴的なほろ苦い味わいが気になる場合は、

少量のソーダを足したこちらのレシピが良いかと思います。

 

 

 

【ネグローニからのバリエーション】

下記は、ネグローニのレシピから一部の材料を変えると他のカクテルになります。

 

■ スイートベルモットはそのままで

<ドライジン&カンパリを変更する>

・スコッチウィスキーとアンゴスチュラビターズに変えると「ロブロイ」

 

■ カンパリはそのままで

<ドライジン&スイートベルモットを変更する>

・ライウィスキーとドライベルモットに変えると「オールドパル」

 

 

■ ドライジンとスイートベルモットはそのままで

<カンパリを変更する>

・ドライベルモットとオレンジジュースを追加し、

オレンジキュラソーに変えると「タンゴ」

 

■ ドライジンとカンパリはそのままで

<スイートベルモットを変更する>

・ドライベルモットに変えると「ドライ・ネグローニ」

※正式なカクテル名は「カーディナル(Cardinale)」

 

 

 

最後に

 

「カフェ・ジャコーザ・ロベルト・カヴァッリ」は

ネグローニの発祥地として有名なフィレンツェのお店ですが、

もう1つ「アメリカーノ」のカクテルを生んだことでも知られています。

 

アメリカーノはネグローニのレシピで使用するドライジンをソーダに代えたものです。

お酒の度数が強めのネグローニを、もっと飲みやすくアレンジしたのがアメリカーノです。

このカクテルの記事については「アメリカーノ -カクテルレシピのノウハウ-」をご覧ください。

 

今回はカクテルのネグローニをご紹介いたしました。

それでは、また。

 

 

2017年3月22日 16:10 カテゴリー: カクテル

2017.03.06

アメリカーノ -カクテルレシピのノウハウ-

 

 

皆さん、こんにちは。

4MIX COCKTAILです。

 

今回は、「アメリカーノ」のカクテルレシピをご紹介します。

 

アペリティフカクテル(食前酒)としてお薦めのアメリカーノは

イタリアを代表するカンパリリキュールとベルモットをソーダで割ったカクテルです。

 

ロングタイプのカクテルで作り方は至って簡単です。

カンパリの苦味とスイートベルモットの甘さでバランスを取り、

最後にソーダで割ることでさっぱり感を演出するアメリカーノは

程よい苦さにさっぱりとした味わいの炭酸系カクテルとなります。

 

アメリカーノのアルコール度数は8~9度でカクテルの中では低めです。

 

 

ワインベースのアメリカーノ (Americano)

 

このカクテルは、ワインベースとなっています。

 

アメリカーノはカンパリを使うカクテルです。

カンパリは苦味のあるお酒ですが、ビールの苦さとはまた違う味わいの苦味が特徴です。

スプモーニやネグローニといったカクテルにも使われBARでは欠かせないリキュールとなっています。

 

主にアメリカーノは食前酒向きとして紹介されますが、

ただ食前酒に限らず、ピザやパスタなどイタリアン料理と一緒に楽しんでも、

BARでお酒だけを楽しんでも、場面を選ばず楽しめるカクテルです。

 

ちなみにアメリカーノと名付けられた飲み物にはコーヒーにもあります。

アメリカーノはエスプレッソをお湯で薄めて割るスタイルのコーヒーです。

 

By: Christine Rondeau

 

■ アメリカーノの正式なレシピ ■

 

カクテルのアメリカーノに使用するレシピの材料は、

カンパリリキュール、スイートベルモット、ソーダの3種類です。

ただ、アメリカーノのカクテルには2つのレシピが存在します。

 

その2つのレシピによる違いは、

カンパリリキュールを使うか、またはビターベルモットを使うかの違いです。

 

2つのレシピが存在している内の1つは

ビターベルモットの代わりにカンパリが代用されたレシピであり

アメリカーノの正式なレシピは、ビターベルモットを使用するレシピとされています。

ただ現在では、アメリカーノにカンパリを使うレシピが広く認知されいるのが現状です。

 

【アメリカーノのレシピ】

・カンパリ or ビターベルモット(※正式)

・スイートベルモット

・ソーダ(炭酸水)

 

アメリカーノはリキュールベースとして紹介されることもありますが、

正式なレシピがビターベルモットとスイートベルモットを使うならば

両方とも果汁や香草などを加えたワインの一種であることから

ワインベースのカテゴリーに分類されるのも納得できます。

 

 

 

■ カクテル「アメリカーノ」の歴史 ■

 

アメリカーノのカクテルが生まれた国はイタリアです。

 

第二次大戦後に人気となったカクテルのようですが

日本のカクテルブックによれば古くは大正時代まで遡り

1920年代の頃には既にアメリカーノは日本で知られていたということなります。
今では無数のカクテルが存在する中で長い歴史を持ったカクテルと言えます。

 

このカクテルは1860年頃にイタリアのトリノでバーテンダーをやっていた

「カンパリ」の創始者として知られるガスパーレ・カンパーリ氏が経営する

「カフェカンパリ」でオープン当初から提供していたものです。

 

ただ元々知られていたカクテル名は「ミラノトリノ」で、

ミラノトリノはイタリアで誕生したミラノ産の「カンパリ」と、

トリノ産のベルモットを組み合わせたカクテルです。

アメリカーノはこの組み合わせにソーダを足したレシピになります。

 

ミラノトリノのレシピはカンパリとビターベルモットですが、

通常のスイートベルモットよりも苦味の効いた「カルパノ プント・イ・メス」を使っていました。

 

カルパノはアントニオ・ベネデット・カルパノという

ハーブの専門家として知られる人物によって考案されました。

1786年にイタリアのトリノで世界初となるベルモットが生まれ、

イタリア最古のベルモットとして称されるのがカルパノ社です。

 

 

アメリカーノのカクテル名の由来とは?

 

イタリア語でアメリカーノ(americano)は「アメリカ人」という意味です。

 

ただアメリカーノは男性のことで、女性の場合はアメリカーナ(americana)と呼びます。

ちなみに「アメリカーナ」というカクテルも存在し、こちらはバーボンウィスキーとシャンパンを組み合わせたレシピのカクテルです。

 

アメリカーノのカクテルに使われる材料はカンパリやベルモットですが、

いずれも代表的なイタリア産のお酒にも関わらず

なぜ「アメリカーノ」と名付けられたのでしょうか・・・

 

 

アメリカーノという名前の由来には諸説あります。

ただはっきりと「これが有力な説である」という確信の持てる説はありませんが、

その名前の由来となった一部の説をご紹介します。

 

 

「ボクサーのニックネームからの説」

 

こちらはボクサーに関係した由来の説です。

1933年に世界ヘビー級王座を獲得したイタリア人ボクサー

「プリモ・カルネラ」のニックネームから名付けられたとされています。

 

ただこのボクサーのニックネームは「動くアルプス」

アメリカーノと何の結びつきがあるのかは不明です。

 

 

 

「アメリカ人ジャーナリストからの説」

 

イタリアの将校・士官クラブでイタリア兵によって作られていたカクテルがありました。

そのカクテルの味わいは苦味を特徴としたカクテルで、

それを気に入って飲んでいたアメリカ人のジャーナリストが「アメリカーノ」と名付けたとされています。

 

そのアメリカ人ジャーナリストが名付けた理由として

カンパリの苦い味わいをフランス語で連想したのか定かではありませんが

フランス語で苦いを意味する「アメール」と

イタリア語でアメリカ人を意味する「アメリカーノ」を掛けて

カクテル名をネーミングしたと伝えられています。

 

ただこのジャーナリストの名前が不明であることから

信憑性に欠けてしまう点ですが、一説として伝えられています。

 

 

アメリカーノの作り方について

アメリカーノはグラスの中で直接材料を入れて作ります。
カンパリとスイートベルモットを同量注いで、ソーダで割る作り方です。

 

アメリカーノに使うスイートベルモットの銘柄には、

チンザノロッソやマルティーニロッソなどの種類があります。

 

 

【用意するもの】

  • カンパリ
  • スイートベルモット (銘柄はチンザノなど)
  • ソーダ(炭酸水)
  • レモンピール(レモンの皮)
  • タンブラーグラス (またはオールドファッションドグラス)
  • バースプーン (スプーンで代用可)
  • メジャーカップ(計量カップで代用可)

 

 

【作り方のレシピ】

材料をグラスに入れて直接作ります。(ビルドという作り方)

 

  1. タンブラーグラスに氷を入れます。
  2. カンパリを30ml注ぎます。
  3. スイートベルモットを30ml注ぎます。
  4. 2つの材料を軽く混ぜます。
  5. 最後にゆっくりとソーダを注ぎます。
  6. バースプーンで軽く1~2回混ぜます。
  7. レモンピールをツイストして香り付けします。
  8. 出来上がり。

 

※レモンピール(レモンの果皮)のツイストとは、

レモンの皮を指先でひねったり、絞ることです。

 

 

 

■ アメリカーノを作るときのポイント ■

 

カンパリの苦みが気になる場合はソーダの量を気持ち多めにするか、

カンパリとスイートベルモットの割合を1:2の比率にしてバランスを取ります。

つまり、カンパリ20mlでスイートベルモット40mlの分量です。

 

また海外のレシピでよく見掛ますが、

レモンピールを絞るだけでなくオレンジスライスをグラスに入れる事があります。

オレンジの甘味を加えることで気持ち苦味が和らぎます。

 

アメリカーノに使用されるグラスについてはBARでも分かれます。

タンブラーグラス、もしくはオールドファッションドグラスで主に提供されます。

どちらを使用するかは自由ですが、グラスの容量に多少違いがあるため、

ソーダの分量によっては味わいの感じ方が違ってくるかもしれません。

 

 

さらに美味しく楽しむ方法!

 

1. スイートベルモットやソーダは予め冷やしておくと良いでしょう。

2. レモンピールでの香り付けではなくオレンジスライスをグラスに入れてもOK

 

 

【アメリカーノからのバリエーション】

下記はアメリカーノのレシピから一部の材料を変えると他のカクテルになります。

 

■ カンパリはそのままで

<スイートベルモット&ソーダを変更する>

 

・ドライベルモットとライウィスキーに変えると「オールドパル」

・グレープフルーツジュースとトニックウォーターに変えるとスプモーニ

 

■ スイートベルモットはそのままで

<カンパリとソーダだけを変更する>

 

・ソーダを除き、ラムに変えるとリトルプリンセス

・スコッチウィスキーとアンゴスチュラビターズに変えると「ロブロイ」

・ライウィスキーとアンゴスチュラビターズに変えると「マンハッタン」

 

■ スイートベルモットとソーダはそのままで

<カンパリだけを変更する>

 

・ドライベルモットに変えると「アディントン」

 

■ カンパリとスイートベルモットはそのままで

<ソーダだけを変更する>

 

・ドライジンに変えるとネグローニ

 

 

最後に

アメリカーノは映画や小説にも登場するカクテルです。

スパイを題材とした作品は数多くありますが、

その中でも、主人公のジェームズボンドで有名な

「007(ダブル・オー・セブン)」シリーズにアメリカーノは登場します。

 

映画史に残るこの作品には他にも有名なカクテルが登場していますので

興味があればご覧になってみて下さいね♪

 

今回はカクテルのアメリカーノをご紹介いたしました。

それでは、また。

 

 

2017年3月6日 15:15 カテゴリー: カクテル

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